特許庁情報システム開発中断についての備忘録です。
特許庁の発表は次の四点。
1. 作ろうとしていたもの
2005/7 「特許庁業務・システム最適化計画」(改訂版)について http://bit.ly/AmQPeI
2. 収賄事件の調査報告書(開発状況へのダメだし含む)
2010/8/20「特許庁情報システムに関する調査委員会」からの調査報告書の提出について http://bit.ly/xZHjJI
3. ダメだしが改善されていないのでヒアリング
2011/9 - 2011/12 特許庁情報システムに関する技術検証委員会 http://bit.ly/yzTy31
4. 開発中断報告
2012/1/24 特許庁情報システムの技術検証結果について bit.ly/yl0F3m
違和感を感じたのは2010/8の報告書の内容。三つある。
報告書の六割が「再発防止」を理由に開発状況の技術検証となっていること。
報告書第二部の収賄事件の背景にて、「業務要件確認書」が開発会社TSOLから納められていない事実があるとし、開発の停滞原因がTSOLだけにあるかのように書かれていること。
なぜTSOLが「業務要件確認書」を納品できなかったかの真因分析がなされていないこと。
上記三点から考えられるのは、この報告書はTSOLに分が悪く書かれており、TSOLによる開発をやめたかったのではないかということ。ひょっとすると最初から内部でTSOLの開発に反対の声があり、収賄事件を機に開発をやめさせる方向に動いたのかもしれない。
特許庁が提示した最適化計画を見ると、非常に複雑な印象を受けるが、人間が担う作業と、システムに対する操作と同列に書かれていたり、適切な業務分析がなされたかは疑問だ。本来RFPとしてユーザー側が開発するシステムに対して明確なビジョンや方針を作成すると思うが、それがなされていなかったのではないだろうか。
確かにTSOLは設計をスケジュール通りに終わらせられなかったかもしれないけど、その真因は報告書でも明らかにされておらず、依然として不明なまま。開発中断は正しい選択だとは思うけど、また同じことが起こる気がする。
参考
特許庁の55億かけて頓挫したプロジェクトの報告書が面白い http://bit.ly/y6GbjM
特許庁の情報システムについて - myatsumoto blog http://bit.ly/wXHYbb
特許庁の情報システムについて - 技術検証委員会の議事録 - myatsumoto blog http://bit.ly/xD1iN4
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